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チラミンのまめちしき

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チーズに多く含まれているチラミン。

医薬品ではないのですが、薬剤師国家試験に狙われる成分であるため、ご紹介致します。

  

基本的な作用、特徴

 

間接的アドレナリン作動作用

 

アミントランスポーターを介して神経終末に入り、交感神経節後繊維末端からノルアドレナリンを遊離させる。

 

結果的にノルアドレナリンの効果が出る。

 

チラミンは医薬品ではないので特に病気に対して使用することはありません。

  

反復投与でアドレナリンが枯渇する

短時間内に反復投与すると、チラミンの連続投与に対してノルアドレナリンの生合成が追いつかなくなり、神経終末から遊離できるノルアドレナリン分子が枯渇し作用が減弱する

参照:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/チラミン

 

薬剤師国家試験でも狙われるチラミンの反復投与によるノルアドレナリンの枯渇。

チラミンはノルアドレナリンを出す作用を増強するため、反復投与により、ノルアドレナリンが枯渇してしまいます。

 

この現象を、タキフィラキシーと呼ぶので、薬剤師国家試験受験者は抑えておきましょう。

 

また現実に反復投与はありないため、あくまで実験的な話のようです。

 

  

構造式のNH2が分解される

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体内で、上の構造のNH2アルデヒド基に酸化され、分解されます。

※代謝に関与する酵素はMAOB(モノアミンオキシダーゼ)といいます。

 

そのため、セレギリンなどのMAOB阻害薬を使用すると分解が遅延していきます。

 

片頭痛の誘発原因

チラミンは交感神経細胞の神経終末からのノルアドレナリンの遊離を促進する。このノルアドレナリンはアドレナリン受容体のα1サブタイプに作用するため、血管収縮作用(収縮作用消失から拡張への反転)があり、血圧を上昇させ、片頭痛発作の誘因となりえる。

参照:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/チラミン

チラミンにより、ノルアドレナリンが遊離していくため、頭の血管が収縮し、片頭痛が発生する誘因といわれています。

 

チラミンが多い食品は?

①チーズ

②レバー

③キムチ

チラミン含有量が多い順番となっています。

参照:http://s.news.mynavi.jp/c_cobs/news/menjoy/2013/01/3-128.html

前述した通り、チラミンは片頭痛の誘因になる可能性があります。

頭が痛いときには、ピザ、焼き肉(レバー、キムチ)の食べ過ぎ、何日も食べるようなことは避けた方がよいです。

 

他にもワイン、ピーナッツバターやチョコレートなどもチラミンを含むそうです。

 

いずれにしても食べ過ぎが良くないだけであるので、何事も、適量で食生活を送っていきましょう。