タムスロシンのまめちしき
前立腺肥大症に使用されるα1受容体遮断薬のタムスロシン。
前立腺肥大による排尿障害を改善する目的で使用されます。
タムスロシンは
前立腺、尿道、膀胱括約筋など下部尿路のα1受容体を選択的に遮断し、それら下部平滑筋を弛緩させます。
特にα1A受容体(前立腺に存在)への選択性が高い薬です。
血管平滑筋に分布するα1B受容体を遮断する作用が弱いので、血圧下降などの副作用は弱く非常に使いやすい薬と言われています。
適応症は前立腺肥大症に伴う排尿障害。
膀胱の下にある前立腺が肥大して、尿道を圧迫し、排尿障害を起こす病気です。症状は次に説明するように、人によって、実にさまざま。健康なときには、無意識に済ませている排尿がスムーズにいかなくなることで、日常生活に大きな支障をきたします。
日本の55歳以上の男性の5人1人に前立腺肥大の症状があるようです。
頻度が高いので残尿感や頻尿等で悩む方は検査を受けてみるといいのではないでしょうか。
αブロッカー(タムスロシン)を服用した男性のグループでは、性交満足度、勃起機能の明らかな改善はみられず、射精、オルガズムおよび全体的満足度においては、プラセボ(偽薬)を服用した男性のグループより、わるかったのです。
あくまで、前立腺肥大症に使用する薬剤であって、性的な満足度はないようです。
「ハルン(尿)がよむく出るようになる薬剤」、「尿の出方が青春(ハル)時代のようになる薬剤」よりハルナールと命名。
「D」は Orally Disintegrating Tablet(口腔内崩壊錠)及び Development(進化)の意味
ハルンは、ドイツ語のHarnが語源になっています。
尿漏れに使うOTC薬のハルンケアにも名前に「ハルン」が用いられていますね。
またハルナールは、ユリーフ(シロドシン)と比べ、半減期が長いので1日1回の服用で良いようです。(ユリーフは1日2回服用)
添付文書:
http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00050601.pdf
インタビューフォーム:
http://www.nichiiko.co.jp/data2/00240/04_interview/tamsulos_c-ifGE07.pdf