ドカルパミンのまめちしき
急性循環不全(心原性ショック、出血性ショック)に用いられる、混合型アドレナリン作動薬のドカルパミン。
ドパミンのプロドラッグであり、経口投与で持続的に血中のドパミン濃度を維持します。
基本的にドパミンのプロドラッグなので、適応は同じですが、ドパミンの点滴静注から経口薬へ切り替える際に使用します。
それでは、ドカルパミンのまめちしきをご紹介します。
基本的な薬効・適応
ドパミンのカテコール基とアミノ基を保護したことで、消化器や肝臓での初回通過効果が軽減されます。
- 腎血管拡張(D₁受容体作用)
- 心拍出量増加(β遮断作用)
- 血管収縮(α₁優位作用) を示します。
塩酸ドパミン注射液,塩酸ドブタミン注射液等からの離脱が困難な循環不全患者に対して、注射から経口剤への早期離脱によるQOLの向上のために用いられています。
世界初のプロドラッグ
循環器系に作用する経口プロドラッグであり、1984年に日本の田辺製薬株式会社(現 田辺三菱製薬株式会社)により開発されました。
参照:インタビューフォーム
世界で初のプロドラッグのようです。
タナドーパ(ドカルパミン)の名前の由来
もちろん田辺さんが開発したプロドラッグであるということが名前の由来となっています。
参照:インタビューフォーム
褐色細胞のある患者には使用してはいけない
この疾患の患者は、カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン)が多量に分泌されているため、循環器症状や代謝亢進症状などの過剰な交感神経刺激症状が見られます。そのため、ドパミンなどのカテコールアミン産生物質は禁忌とされています。
参照:インタビューフォーム
補足資料
インタビューフォーム
https://medical.mt-pharma.co.jp/di/file/if/tdo_a.pdf
添付文書