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ミラベグロンのまめちしき

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頻尿や、尿意が強いときに使用されるβ3受容体刺激薬のミラベグロン。

薬学生、薬剤師の方なら、β1、β2受容体は聞き慣れていると思いますが、β3受容体は珍しいのではないでしょうか。

 

β3受容体は、排尿筋の弛緩や、脂肪分解に関与している受容体です。

そのβ3受容体を刺激するミラベグロンについて、ご紹介していきます。

 

基本的な薬効・適応

 

β3受容体刺激薬

 

膀胱平滑筋のβ3受容体を刺激し、膀胱を弛緩さえることで蓄尿機能を亢進する。

 

・過活動膀胱における尿意切迫感

・頻尿及び切迫性尿失禁

に使用されます。

 

ベタニス(ミラベグロン)は、世界初の日本が開発した薬剤

既存薬と作用機序が異なるヒトβ3 アドレナリン受容体作動薬ミラベグロン (一般名、日本での製品名:ベタニス®、欧米での製品名:ミラベトリック、ベットミガ)を OAB (過活動膀胱)治療剤として世界で初めて開発・商業化に成功させ、OAB 患者さんに新たな治療の選択肢を提供 することで、治療の質の向上、ひいては医療の発展に大きく貢献したことなどが高く評価されたも のです。

参照:2016年ニュースリリース|アステラス製薬

 

アステラス製薬のベタニス(ミラベグロン)は、世界で初めて開発に成功したそうです。

その功績を讃えられ、62 回(平成27年)大河内賞「大河内記念技術賞」受賞を果たした薬剤でもあります。 

※大河内賞は、故大河内正敏博士の功績を記念して、財団法人大河内記念会(理事長:吉川弘之氏) が日本の生産工学や生産技術分野の卓越した業績を表彰する伝統と権威ある賞です。

 

ベタニスの名前の由来

Beta 3 agonist より命名した。

参照:http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/800126_2590014F1021_1_1F

β3受容体刺激薬の名前通りですね。

agonistは、受容体に結合し刺激作用を示す物質を表します。

 

補足資料

 

添付文書:

http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/800126_2590014F1021_1_10.pdf

 

インタビューフォーム:

http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/800126_2590014F1021_1_1Fwww.info.pmda.go.jp